更新 2026.10.19 / BODY SHOP JACK
結論:車の屋根(ルーフ)の塗装剥がれは、傷んだクリアと色の層を落として、屋根1面を塗り直すことで直します。
剥がれが屋根に収まっているうちなら屋根だけで済みますが、ボンネットやトランクの上も同じように傷んでいれば、一緒に塗ることがあります。シールやスプレーで隠すと、下で剥がれが進み、塗り直すときの作業が増えます。
屋根は自分では見えにくい所です。気づいたら、LINEでご来店のご予約をください。
この記事の目次
なぜ車の屋根だけ、塗装が剥がれる?
屋根は、車の中でいちばん長く、真上から日差しを受ける面だからです。塗装のいちばん上の透明な膜(クリア)は、日差しを受け続けると少しずつ傷み、やがてめくれてきます。
- 日差しを真上から受ける:横の面は日差しが斜めに当たりますが、屋根は真上から受けます。朝から夕方まで、日の当たる時間もいちばん長い面です
- 熱くなる:夏の屋根は、手で触れないほど熱くなります。熱さと夜の冷えのくり返しで、塗装がのび縮みし、傷みが進みます
- 水と汚れが残りやすい:屋根は平らなので、雨のあとの水滴や、鳥のふん・樹液・落ち葉が残りやすく、その跡から傷みます
- 手入れが届きにくい:背の高い車は、洗車やワックスのときに屋根まで手が届きにくく、汚れが残ったままになりがちです
同じ理由で、ボンネットとトランク(リアゲート)の上も傷みやすい所です。屋根が剥がれてきた車は、ほかの上を向いた面もあわせて見てください。
屋根の塗装剥がれは、どう進む?
屋根の剥がれは、曇り、めくれ、色の層の傷み、サビの順に進みます。早い段階ほど、直す作業は小さく済みます。
| 段階 | 見た目 | この段階で考えること |
|---|---|---|
| ① 曇り | 艶が引いて、白っぽくかすむ | まだめくれていない。塗り直しの時期を考え始める |
| ② めくれ始め | 膜の一部が浮き、縁がささくれている。まだら模様に見える | めくれは止まらずに広がる。色の層が傷む前に塗り直しを |
| ③ 広くめくれた | 膜が無くなり、色の層が出ている。色が薄く、ざらついている | 色の層が日差しを直接受けて傷んでいる。早めの塗り直しを |
| ④ 下地・鉄板が見える | グレーや白の下地、鉄板が見える。茶色い点がある | サビが始まっている。サビを削る作業が加わる |
白っぽく見えるものには、水あかや汚れもあります。洗っても白っぽさが残り、その部分だけ艶が無ければ、塗装の傷みです。曇りやめくれの見分け方は、車のクリア剥がれの記事でも説明しています。
屋根の白い斑点・ザラザラは、剥がれのはじまり?
白い輪や点のような斑点は、水滴が乾いた跡に、水の中の成分が残ったものであることが多く、洗車で薄くなります。ただ、日差しで焼き付いて輪の形に塗装がへこんでいると、その所からクリアが傷み始めます。手でなでてザラザラするのは、表面に付いた細かい汚れや鉄の粉のこともあれば、クリアが傷んで荒れていることもあります。洗っても戻らない白さやざらつきは、塗装の傷みを疑ってください。
背の高い車の屋根は、どう確かめる?
軽のハイトワゴンやミニバン、ワンボックスの屋根は、立ったままでは見えません。立体駐車場や建物の2階など、上から見下ろせる所で見ると分かります。スマートフォンを高く持ち上げて写真を撮る方法もあります。脚立や車のドアの縁に乗って見るのは、落ちる危険があるので避けてください。
塗り直すなら、いつがいい?
いちばん作業が小さく済むのは、白っぽく曇ってきた段階か、めくれ始めた段階です。この段階なら、傷んだクリアを落として塗り直すだけで済み、下地を作り直す作業は少なく済みます。めくれが広がって色の層まで傷み、サビが出てからでは、削る作業と下地の作業が加わります。
屋根の傷の原因は?
屋根の傷は、物の積み下ろしや、木の枝、洗車のブラシなどで付くことが多くあります。
- 荷物の積み下ろし:キャリアに荷物を載せるとき、荷物やベルトの金具が屋根に当たって線傷が付きます
- 木の枝:枝の下に停めたり、狭い道で枝に擦ったりすると、屋根に細い傷が付きます
- 洗車のブラシ:砂が付いたままブラシでこすると、細かい傷が増え、艶が引いて見えます
- 落ちてきた物:枝や物が落ちてくると、へこみや塗装の割れができることがあります
屋根の傷も、鉄板まで届けばサビにつながります。傷の深さの見分け方は、キズ・擦り傷のページにまとめています。
屋根の塗装剥がれは、どう直す?
屋根1面を単位として、傷んだ塗装を落とし、下地を整えてから塗り直します。剥がれた所だけを小さく塗ると、まわりの傷んだクリアから、またすぐにめくれてくるためです。
- 屋根の様子を見る:剥がれの段階、サビ、へこみ、前の修理の跡を見ます
- 部品を外す・覆う:ルーフレール、アンテナ、屋根の両端のモール(ゴムの飾り)などを外すか覆います。窓やゴムに塗料が付かないよう覆います
- 傷んだ塗装を落とす:めくれたクリアや、ざらついた色の層を研いで落とします。サビがあれば削ります
- 下地を作る:下地の材料を塗り、乾かしてから研いで、表面を平らにします
- 色を作る:色は、隣のパネルとの見え方が合うように調色します
- 色の層とクリアを塗る:色の層を塗り、その上に守りの透明な膜を重ねます
- 乾かして、組み付ける:乾いたあと部品を付け直し、表面を整えて艶を出します
屋根を塗るときに加わる作業
| 屋根に付いている物 | 加わる作業 |
|---|---|
| ルーフレール・キャリアの足 | 外して塗るか、覆って塗るかを決める |
| アンテナ | 外すか覆う。配線の付け外しが入ることがある |
| 屋根の両端のモール | 外して塗ると、縁まできれいに塗れる。古いモールは外すと傷むことがある |
| サンルーフ | ガラスとまわりのゴムを覆う。水の通り道を傷めないように気をつける |
| 窓の柱(ピラー)とのつなぎ目 | 屋根と続いている所は、どこで塗り分けるかを決める |
屋根だけ塗ると、ほかと色が違って見えない?
色を今の車に合わせて作れば、屋根だけ塗っても違いは目立ちにくくなります。屋根は、窓の柱(ピラー)や窓で横の面と区切られているので、塗った所の境目が柱やモールの位置に来て、目に付きにくい面です。
ただ、年数のたった車は、横の面も日差しで少しずつ色が変わっています。新車の色番号どおりの塗料を塗ると、屋根だけ濃く、鮮やかに見えることがあります。当店では、色は隣のパネルとの見え方が合うように調色します。調色については、板金塗装とはのページで説明しています。
ボンネットやトランクも一緒に塗るべき?
屋根と同じように曇りやめくれが出ていれば、一緒に塗ることをおすすめします。屋根だけ直しても、ボンネットやトランクの上が近いうちに同じように剥がれてくるためです。まだ艶が残っていれば、屋根だけにして様子を見る方法もあります。どの面を塗るかは、それぞれの面の艶の残り方を見て決めます。ボンネットの傷み方と直し方は、ボンネットの塗装の記事にまとめています。トヨタ車のホワイトパールの剥がれは、トヨタ車の塗装剥がれの記事で保証のことも説明しています。
屋根だけ別の色(2トーン)にできる?
当店で受けるかは、現車を見てご相談ください。一般に、塗り直すときに屋根だけを黒などの別の色に塗る方法があり、メーカーの2トーンの車のように、屋根と車体の色を分ける塗り方です。色を変える場合は、どこで色を塗り分けるか(屋根だけか、窓の柱まで含むか)と、ドアを開けたときに見える縁をどうするかを先に決めます。
屋根の塗装剥がれの修理料金は?
屋根の塗り直しの料金は、屋根の広さ、外す部品、剥がれの段階、塗装の種類で決まります。金額は、現車を見てご案内します。
- 屋根の広さ:軽自動車とミニバン、ワンボックスでは、塗る面の広さが大きく違います
- 外す・覆う部品:ルーフレール、アンテナ、モール、サンルーフなどが多いほど作業が増えます
- 剥がれの段階:曇りの段階か、めくれて色の層まで傷んでいるか、サビが出ているかで、落とす作業と下地の作業が変わります
- 塗装の種類:白のパールのように3層で塗る色は、塗る回数が増えます
- 一緒に塗る面:ボンネットやトランクの上も塗るかで変わります
料金の考え方は、料金の目安のページにまとめています。
車の種類で、屋根の塗り直しはどう違う?
| 車の種類 | 屋根の特徴 | 考えること |
|---|---|---|
| 背の高い軽自動車(タント・N-BOX など) | 軽でも屋根が広く、高い所にある | 剥がれに気づくのが遅れやすい。屋根の広さのぶん作業が増える |
| セダン・コンパクト(プリウスなど) | 屋根が低く、前後に長い | 立ったまま見えるので気づきやすい。窓の柱とのつなぎ目の塗り分けを考える |
| ミニバン(アルファードなど) | 屋根が広く、高い | 塗る面が広く、乾かす時間も含めて日数がかかる |
| ワンボックス(ハイエースなど) | 屋根がとても広く、高い | 屋根を塗る作業の足場が要る。キャリアを付けていれば、外す作業が加わる |
| 屋根の縁に雨どいのある車(ジムニーなど) | 屋根の縁に水を流す溝がある | 溝の中にサビが出やすい。溝の中まで塗るかを決める |
自分で塗ったり、シールやラッピングで隠したりしていい?
おすすめしません。屋根の剥がれは、隠しても下で進み、あとで塗り直すときの作業が増えるためです。
- 缶スプレーで塗る:屋根は面が広く、同じ厚みで塗るのが難しいため、ムラや垂れが出やすくなります。傷んだクリアを落とさずに上から塗ると、下から浮いてきます
- シールやラッピングで隠す:めくれかけた塗装の上に貼ると、フィルムの下で剥がれが進むことがあります。剥がすときに、まわりの塗装が一緒に剥がれることもあります
- カラーワックスで隠す:色の付いたワックスで、傷みを上から隠すものです。雨や洗車で落ち、塗り直すときには落とす作業が加わります
- タッチペンで塗る:めくれは面で広がるので、ペンで点のように塗っても止まらず、塗った跡が目立ちます
自分で手を入れた屋根は、プロが塗り直すときに、その塗料やワックスを落とすところから始めます。屋根の剥がれに気づいたら、触らずにお持ちください。
屋根の剥がれを放っておくとどうなる?
めくれは止まらずに広がり、色の層、下地と傷みが進んで、鉄板が出るとサビが始まります。
- めくれが広がる:浮いた膜の縁から、日差しと雨で、めくれが屋根全体に広がっていきます
- 色の層が傷む:膜が無くなった所は、色の層が日差しを直接受けて、色が薄くざらついてきます
- サビが出る:下地まで傷んで鉄板が出ると、雨でサビが出ます。屋根は水が残りやすいので、サビが進みやすい面です
- 直す作業が増える:サビが出ると、サビを削り、下地から作り直す作業が加わります。穴が開くと、鉄板の修理が要ります
塗り直しは、膜がめくれる前の曇りの段階か、めくれ始めの段階がいちばん作業が小さく済みます。サビの進み方は、車のサビ修理の記事で詳しく説明しています。
屋根の塗り直しは、何日かかる?
屋根の塗り直しの日数は、屋根の広さ、外す部品、剥がれの段階で決まり、現車を見てご案内します。屋根は面が広く、下地の材料とクリアを乾かす時間がかかります。サビを削る作業や、ボンネットなどほかの面も一緒に塗るときは、そのぶん延びます。修理の日数の考え方は、車の修理期間の記事にまとめています。
屋根の剥がれは、売るときに響く?
屋根の剥がれは遠くからでも目に付くため、売るときの見た目に響きます。屋根を塗り直しただけなら、ふつうは修復歴には当たりません。修復歴の決まりは、修復歴ありとは?の記事にまとめています。修復歴の車かどうかは、車の骨組みにあたる部分を直したり替えたりしたかで決まります。近いうちに売るつもりなら、塗り直すか、そのまま売るかを、塗り直しの金額と合わせて考えます。
屋根の塗装剥がれは、保険で直せる?
年数と日差しによる剥がれは、ふつうは車両保険の対象になりません。車両保険は、事故などで車が壊れたときの補償だからです。木の枝や落下物が当たって屋根がへこみ、塗装が割れたときは、事故として車両保険で直せることがあります。ご契約の内容は、保険会社でご確認ください。保険を使う修理の流れは事故修理・保険対応のページにまとめています。
出典:日本損害保険協会 損害保険Q&A 問15(車両保険で保険金が支払われない主な場合:摩滅、腐しょく、さび、その他自然の消耗による損害)(2026年10月18日に確認)
屋根の剥がれを遅らせるには?
日差しを避け、汚れを残さないことです。
- 屋根のある所に停める:日差しを受ける時間が短いほど、クリアは傷みにくくなります
- ボディカバーを使う:屋根のない所では、日差しを防げます。砂が入ったまま風であおられると塗装を擦るので、車がきれいなときにかけます
- 屋根の汚れを残さない:鳥のふんや樹液、落ち葉は、付いたら早めに水で流します。焼き付いてからこすると、塗装を傷めます
- 洗車のときに屋根も洗う:背の高い車は、柄の長いブラシなどで屋根まで洗います。高い所での作業は、足元に気をつけてください
見積もりでは、何を確かめる?
- 塗る範囲:屋根だけか、窓の柱やボンネット・トランクの上まで含むか
- 外す部品:ルーフレール、アンテナ、モールを外して塗るか、覆って塗るか
- 落とす作業:めくれたクリアや色の層、サビをどこまで落とすか
- 色の合わせ方:横の面との見え方をどう合わせるか
- 日数と、その間の車:何日預けるか、その間の車をどうするか
当店で直すときは、どう進む?
BODY SHOP JACK は、愛知県稲沢市石橋の板金塗装の店です。板金・調色・塗装を自社の工場で行い、色は隣のパネルとの見え方が合うように調色します。屋根の剥がれの段階と、一緒に塗る面は、現車を見てご案内します。ご来店は、LINEでご予約ください。
- LINEで来店予約:当店へご来店のご予約をください
- 現車を見る:屋根の剥がれの段階、サビ、ボンネットやトランクの上の傷みを見ます
- 直し方と金額のご案内:塗る範囲、外す部品、日数をご案内します
- 修理・納車
日数の考え方は車の修理期間の記事に、全体の流れは修理の流れのページにまとめています。
擦り傷の直し方はキズ・擦り傷のページにまとめています。